【子どもと自然】園で生き物を飼育しよう【虫閲覧注意】

生き物

みなさんは子ども達と散歩している時にこんな経験はありませんか?

ヴォーイ
ヴォーイ

先生、あの生き物なに!?

わたす
わたす

ああ、あれは「だんごむし」っていうんだよ。触るとまるまるんだ。

ヴォーイ
ヴォーイ

うわあ!ほんとだ!かわいいなあ。先生、僕、この子飼ってみたい!

わたす
わたす

え゛!?お、おう・・・(ダンゴムシって飼えるんか?)

子ども達は出会う自然に何でも興味を持ちますよね。ただ、「飼ってみたい」という気持ちはとても大切ですが、生き物の命を軽々しく扱うわけにもいきません。しかし同時に、生き物のお世話をする経験であったり、命の尊さや生命の不思議さを学ぶよい機会にもなり得ます。

子ども達が生き物に興味を持ったその時に、「いや無理だよ。そんな簡単じゃないよ。」と突っぱねてしまうことは簡単ですが、それよりも「この生き物はどんな場所に住んでいるのかな?何を食べてるのかな?」と一緒に考えられる大人って素敵ですよね。

というわけで今回は、保育室で飼育しやすい生き物たちをご紹介します。
比較的子ども達でもお世話のしやすい生き物たちですので、よければ参考にしてくださいね。

※この記事はプロモーションを含みます。

子ども達と飼育しやすいおススメの生き物3選

ダンゴムシ

【オカダンゴムシ】 画像はWikipediaより

まず初めに紹介するのはダンゴムシです。家の周り、園者の周り、くさっばら、雑木林・・・どんなところでも見つけることができ、触ると丸くなる姿が子ども達にも人気のある生き物です。

さて、そんなダンゴムシですが、意外と飼育の仕方や管理も簡単で、子どもと一緒にお世話をしやすい生き物でもあります。

【飼育方法】

1 虫かごやプラスチック容器を準備する。(湿度管理のため蓋つきがおススメ)
2 準備した容器に土を敷き(腐葉土がおススメ)、落ち葉や枯れ葉等を敷き詰める。
3 捕獲してきたダンゴムシを入れる。
4 容器内が乾燥してきたら霧吹きで湿らせる。
5 ダンゴムシは落ち葉や枯れ葉を食べるので、適宜追加する。
6 容器が糞等で汚れてきたら、土を入れ替える。

↑このような方法で簡単に飼育することができます。
実際に筆者も子ども達と捕獲したダンゴムシを何度か飼育した経験がありますが、保育時間中に常に気にしなければいけない・・・なんてことにもならないので、おススメです。子ども達に「霧吹きをする人」「落ち葉を補充する人」などとお世話当番を決めてもよいですね。

入れている枯れ葉をダンゴムシたちが一生懸命食べる姿や、見た目が変わっていく落ち葉を観察しても面白いですし、ダンゴムシの糞を見つけてみるのも面白いです。

また、複数匹のダンゴムシを入れておくと、卵を持ったメスから赤ちゃんが孵化して増えることもあります。白くて小さいダンゴムシの赤ちゃんたちに、子ども達はくぎ付けになりますよ。(赤ちゃんは触らないように約束をしましょう)

冬には冬眠をする生き物ですので、期間を決めて飼育し、冬が来る前には元居た場所に返してあげることをおススメします。
身近な生き物ですが、実際に触れて楽しめる生き物ですので、是非子ども達と飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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ツマグロヒョウモン

【ツマグロヒョウモン】 画像はWikipediaより

春には園庭にパンジーやビオラが咲いているのは定番ですよね。いざ花摘みや水やりをしようとした時にこのド派手なケムシのような生き物を見つけててギョッとした経験もある方も多いのではないでしょうか?ご安心ください、この生き物はツマグロヒョウモンという蝶の幼虫で、ケムシではありません。この幼虫の姿はケムシに擬態していると考えられているそうです。大人になると美しい蝶になります。(下画像参照)

【ツマグロヒョウモン:成虫】 画像はWikipediaより

幼虫のとげとげとした突起には毒もないので、触れてしまっても全然大丈夫です。ただ体は柔らかいですので、幼虫が弱ってしまわないように、触れるときには優しく手に乗せる程度にしましょう。飼育の仕方も、実は簡単に行う方法があります。

【飼育方法】

〇 季節が過ぎ、花も終わり始めたパンジーやビオラが土に植わったまま虫かご等の容器に入れる。〇 パンジーやビオラの植木鉢ごとネットで多い、そのまま管理する。
2 幼虫は主に葉を食べるので、葉が足りなくなりそうなら追加する。
3 ある場所でじっと動かなくなったらサナギになる前なので触れずにそっと見守る。
4 サナギになったあとも触れずにそっと見守る。(もし落ちてしまった場合にはアロンアルフア等で少しだけさきっちょを元のようにつけてあげると、持ち直すこともあります)
5 羽化して蝶になったらひとしきり観察し、自然に還す。

上記のような方法で、簡単に飼育することができます。基本的な管理としては花のお世話をしながら、そこに住んでいる幼虫を見守るだけなので、とても簡単です。
虫かご等の容器に土ごと入れても大丈夫ですが、個人的なおすすめとしては、植木鉢をネットごとで覆ってしまうほうが楽かなと思います。

子ども達との関わらせ方は幼虫と触れあって遊んでも大丈夫ですが、とにかく体が柔らかいのでつまんだりにぎったりしてしまうことがないよう伝えることと、体が大きくなりサナギになる前に刺激を与えてしまうとうまく蛹化、羽化ができなくなってしまう場合がありますので、注意が必要です。

サナギになると背中(?)の部分がキラキラと光る部位もあり、観察のしごたえがあります。羽化するまでは1~2週間ほどかかりますので、気長に待ちましょう。保育室や園庭で管理をすると、子ども達も毎日気になって観察しますよ。

羽化をするタイミングは早朝から午前中が多いので、早く登園してくる子はその姿を見るチャンスがあります。子ども達と羽化する姿を見ることができたらラッキーですね。成虫は花の蜜を吸い生きます。さすがに自由に羽ばたく生き物を閉じ込めておくのは酷ですので、ひとしきり観察して満足したら、子ども達と一緒に自然に還してあげましょう。また次に大人の蝶に出会った時に、「あの時のちょうちょだ!」と懐かしむ子ども達の姿が見れるかもしけませんね。

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メダカ

【メダカ】 画像はWikipediaより

最後に紹介するのはメダカです。これは幼稚園や学校では定番の飼育魚ですね。実際に学校の理科室等で飼育している水槽等を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

先に紹介した2種類の生き物たちとは違い、水生生物ですので多少の準備が必要ですが、上手に飼育することができれば卵を産んで稚魚が増えていく過程も楽しめますので、子ども達も興味津々で観察します。

メダカは室内で水槽を設置して飼育することもできますが、正直これは難易度が高いです。筆者はこれまで熱帯魚やメダカを飼育してきた経験がありますが、室内でメダカを飼育する場合は何度も失敗を繰り返し、メダカ達に申し訳ない思いを抱いたこともしばしばあります。
メダカは太陽の自然光が大好きな生き物です。保育室内では難しいですが、テラスや園庭での屋外飼育でしたら、メダカ達も元気に生き生きと過ごしてくれますので、スペースがある場合は断然屋外での飼育をおススメします。
室内で水槽管理する場合は大きめの水槽を準備し、フィルター、ヒーターの設置と調光ライトの導入がおすすめです。

【飼育方法(戸外)】

1 飼育容器を準備し、ほどよく日当たりがよく、暑くなりすぎない場所に設置する。(飼育ケース、水槽、睡蓮鉢、トロ船等)
2 飼育容器に低床を敷く。(おすすめは赤玉土)
3 カルキを抜いた水道水を入れる。
4 投げ込み式フィルターを設置する。
  ※底面フィルターを使用する場合は低床を敷く前に設置する。
5 できれば1週間程度生態を入れずに空回しをする。
6 水合わせ後、メダカを導入する。
7 暖かい時期は朝、夕の2回エサをあげる。(寒い時期は1回、冬は冬眠するためエサはあげない。)
8 週に1回は容器の3分の1程度水替えを行う。

メダカの飼育には計画的な事前準備と、定期的な管理が必要になります。この管理は子ども達でもすることができることも多いですので、是非一緒に取り組んで挑戦してみてください。きっと良い経験になります。

上手に管理ができれば、メスのメダカは卵を抱えて産むこともあります。卵を回収したら別容器で管理し、孵化の様子を観察したり、孵った稚魚の世話をすることもできます。これがメダカ飼育の一番の醍醐味かと思います。実際に稚魚が孵ったら子ども達もとても喜びますよ。

水面の揺らぎと美しいメダカの姿を見ることは大人が見ててもとても癒されるものがあります。準備と管理が少し大変になりますが、それに見合った充足感が得られますし、飼育することで学びの多い生き物でもあります。是非園で飼育して、子ども達と観察やお世話を楽しんでみてくださいね。

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最後に

子ども達と飼育に挑戦しやすい身近な生き物を3種類紹介しましたが、いかがでしたか。
生き物のお世話を通してふれあうことは、精神的な充足感を養い、多くの学びが得られます。
しかし同時に、「命を預かる」という重大な責任が生まれます。
保護活動や研究等の活動を除いて、生き物を飼育するという行為は人間のエゴだと私は思います。
故に、飼育していく以上は生き物たちに極力ストレスがかからないよう配慮し、自然に近い環境を準備してあげることが大切なのではないでしょうか。
そのようなことも子ども達と一緒に考えていけると、またひとつ未来につながる教育の一環にもつながるのかなあと思います。

他にもいろんな生き物の飼育に挑戦してみたい方は、こちらの絵本がとてもおすすめです。子ども達にも分かりやすく、見ているだけでも楽しいですよ。↓

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感想(18件)

是非いろんな生き物の飼育に挑戦してみてくださいね。

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