【絵本】「くいしんぼうのあおむしくん」って知ってる?【かわいい?ホラー?】

絵本

こんにちは!メロスです。

みなさんは「くいしんぼうのあおむしくん」という絵本を読んだことがありますか?

筆者が初めて読んだのは図書館で読み聞かせの絵本を探している時でした。なかなか衝撃的な内容でしたので、今でもよく覚えています。

そんな不思議な絵本を今回は紹介したいと思います。

※この記事はプロモーションを含みます。

くいしんぼうのあおむしくん

作品紹介

ある日まさおの帽子についていたのは、何でも食べる青虫くん。最初は紙屑やごみを食べていたのですが、それだけでは足らず、家や船、まさおのパパやママ、町や国まで飲み込んでしまい、ついにはまさおのことまで食べてしまいます。

出典:「くいしんぼうのあおむしくん」 作 槙ひろし 絵 前川欣三 福音館書店より

公式HPの紹介文がほぼ物語の最後まで書かれていましたのでそのまま引用させていただいています。ふんふんなるほど。

なんか怖いこと書いてない?

あおむしくんとは?

あおむしくんは一番初めにまさおくんの帽子についていました。その見た目はよく見るあのあおむしではなく

出典:「はらぺこあおむし」 エリック=カール

↑あおむしと言えばこのイメージ

出典:「くいしんぼうのあおむしくん」

↑これです。なんか青い体に足がたくさん生えています。なんだこの奇妙な生き物は!

なんでも食べます

このあおむしくんですが、何でも食べます。登場シーンではまさおくんの帽子を食べていました。
「わかったぞ!おまえはわるいむしだろう」とまさおくんが問い詰めると、「ごめんね、ぼくお腹がすいているの」としょんぼりするあおむしくん。

その後まさおくんのおやつのパンやチョコレートもぺろりと食べてしまいます。それだけではなくそのかみくずまで。でも「まだおなかがすいたよう!」と訴えてきます。

それだけではなく、まさおくんのえほんやおもちゃも何でも食べてしまうあおむしくん。このあたりからだんだん体が大きくなってきて、まさおくんとこの時すでにまさおくんと同じくらいのサイズです。

食べたりないあおむしくんを「元の場所に捨ててきなさい」と説得するパパとママですが、まさおくんは「僕がちゃんと世話をするから!」と拒みます。

どんどん体が大きくなるあおむしくん。まさおくんは町中の人からごみをもらい、それをあおむしくんに食べさせました。おかげで町はすっかりきれいになりました。ところがごみを食べつくしたあおむしくんは満足しません。

出典:「くいしんぼうのあおむしくん」

「おなかがすいたよう。しにそうだよう。」

まさおくんは次の日には隣町へごみを分けてもらいにいくようあおむしくんと約束してから、この日は眠りにつきます。

悲劇が起きます

次の日の朝、目覚めたまさおくんのまわりには何もありません。見渡す限り荒野です。
すると小山のように大きくなったあおむしくんが言いました。

「あのねえ、みんなぼくがたべちゃったの」

「え!パパやママはどこ?」

「あのう・・・やっぱりぼくがたべちゃった。でも、まさおくんはたべなかったよ。だってぼくたちともだちだもんね。」

あおむしくんはとうとうゴミだけでは飽き足らず、

家も町も人もなんでも食べてしまう何かになってしまっていました。

これには我慢できずまさおくんも怒り散らします。
「ばかばか!ひどいよう!」と泣きながら叫びます。それに対してあおむしくんは

「ごめんね、ごめんね。ぼく、まさおくんがこんなにかなしむなんてしらなかったの。」

とあおむしくんも泣き出してしまいます。

欲望を我慢できずどんどん大きくなるあおむしくん

出典:「くいしんぼうのあおむしくん」

まさおくんのことを友達と言うあおむしくんですが、あおむしくんは自制ができません。むしろどんどんお腹がすくのでこの後も何でも食べに行きます。まさおくんを背中に乗せて。

他の町も山も国も。のどがかわけば海の水を飲みます。

町を食べてしまうたびにまさおくんはあおむしくんを叱りますが、あおむしくんは相変わらず「ごめんね」とべそかいて謝りますが、「お腹がすいた」という自分の欲望には逆らえません。

あおむしくんの体が多きすぎて、背中に乗っているまさおくんは小さな点のようにしか描かれなっていきます。

あっちの国からこっちの国、世界中を食べ終わったころ。

もう なんにも ありません。

「とうとうぼくひとりぼっちになっちゃった。」
まさおくんは寂しくて泣き出します。そしてその怒りをあおむしくんにぶつけます。
「おまえがわるいんだよ!おまえがなんでもたべちゃうから!もう、おまえなんてともだちじゃないよ!パパとママをかえせよ!」

あおむしくんはめに涙をためてこう伝えます。

「ごめんね、まさおくん。ぼくがいけないんだ。ぼく、まさおくんとともだちになれてうれしかった。でも、ぼく・・・」

「まさおくんもたべてしまったほうがよかったんだね」

最後はまさおくんも食べられてしまいます。

ここまでが公式サイトで紹介されているおおまかな内容です。

実際に読み聞かせをしてみて

初めて読んだとき、「え、この絵本ホラーじゃね?」と一人でゾッとしていたことを覚えています。

何度もあおむしくんを止めようとするまさおくん。しかし欲望にあらがえず何でも食べてどんどん肥大していくあおむしくん。最後はひとりぼっちになるまさおくん。僕が悪いのだと泣きながらまさおくんを食べるあおむしくん。サイコパスかな?

正直、この絵本を子ども達に読むか迷いもしましたが、どんな反応が返ってくるのかな?と気になってしまい、これまで数回読み聞かせをした経験があります。

意外なことに子ども達はそんな怖がったりもすることなく、反対に「あおむしくんがかわいかった」「あおむしくん、かわいそう」とあおむしくんを擁護する意見もちらほら。そんな意見も聞きながら、まあ・・・確かに・・・と思いながらも、なんだか読み聞かせをする本人がもやっとする絵本だなあと感じました。

最後に

今回は「くいしんぼうのあおむしくん」という絵本を紹介しました。

この絵本は子どもから楽しめる絵本ですが、個人的にはむしろ大人の皆様に読んでいただいて、どのように感じるのかが知りたい、不思議な絵本です。

食べられたまさおくんは最後どうなるのか?あおむしくんとは何だったのか?と気になる方は、是非読んでみてくださいね。

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